【新規事業】既存事業と知財⑧

知的財産部門は、企業の既存事業を支援するために以下のような役割を果たします。

①知的財産の管理
 特許権、商標権、意匠権、著作権などの知的財産権の出願、登録、維持管理を行います。具体的には、特許庁への出願、中間対応、年金納付、登録や更新手続きの管理、権利の活用支援、ライセンス契約、権利侵害訴訟などの法的な争いへの対応などがあります。

②技術情報の収集と分析
 既存の技術情報や市場動向を調査し、競争力を高めるための戦略的な情報を研究開発部門や事業部門へ提供します。これには、特許データベースや専門文献の調査、競合他社の特許分析、市場調査などがあります。

③技術戦略の策定
 企業の技術戦略を策定し、ビジネス目標に合わせた知的財産の獲得と活用方法を提案します。これには、IPランドスケープ、国内外の特許出願戦略、技術ライセンスや提携の検討、技術ポートフォリオの管理などがあります。

④知的財産の活用
 特許や商標を活用して新たなビジネスを創出するための支援を行います。これには、競争優位を確保した新製品や新技術の開発、ライセンス契約やクロスライセンス契約の交渉、オープンイノベーション戦略立案などがあります。

⑤知的財産教育と啓蒙活動
 企業内の従業員や関係者に対して、知的財産に関する教育や啓蒙活動を行います。これには、知的財産に関するセミナー、e-ラーニング、研修の開催、関連情報の提供、リスク管理のためのガイドラインの策定などがあります。

これらの役割を通じて、知的財産部門は既存事業の競争力を向上させ、持続可能な事業活動を支援しています。

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