【新規事業】テクノロジー・プッシュ型

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は、新規事業が生まれる一領域であるテクノロジー・プッシュ型についてお話します。

あるテクノロジーを開発しその用途を考えて事業化するパターンをここではテクノロジー・プッシュ型の事業化と呼びます。例えば、

・炭素繊維
1959年にユニオン・カーバイドの子会社ナショナル・カーボンが、レーヨンから黒鉛にする世界初の炭素繊維を発明しました。(出典:ウィキペディア)
その後、他原料からの炭素繊維技術が開発され、製造コスト低減が図られました。
高強度で軽量ニーズのあるゴルフのシャフト、テニスラケット、自動車、鉄道車両、航空機などへ用途開発し、東レ、帝人、三菱ケミカル等で事業化に成功しています。現在の市場規模は2兆円程度です。

・iPS細胞
iPS細胞は新しい多能性幹細胞で、再生医療を実現するために重要な役割を果たすと期待されています。現在iPS細胞を使用した様々な臨床試験が実施されています。例えば、

「滲出型加齢黄斑変性」「パーキンソン病」「角膜上皮幹細胞疲弊症」「虚血性心筋症」「網膜色素変性」「網膜色素上皮(RPE)不全症」「膝関節軟骨損傷」「卵巣がん」「亜急性期脊髄損傷」などです。
(出典:公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団ホームページ 2022年2月20日)

このような様々な治療へ実用化されれば大きな事業になります。

・人工知能技術
人工知能といっても様々な技術があります。例えば、
<画像解析技術>
 本技術は、工場の検品管理、不審者チェック、顔認証、RPAなどに活用されています。
<テキストマイニング技術>
 裁判の判例をデータベースから精度よく抽出するなどに活用されています。

 人工知能の技術により様々なソリューションを提供しようという会社が世界で数え切れないほど誕生しました。

シーズ・プッシュ型はテクノロジー・プッシュ型より概念が広く、例えば、地域の特産物を活用して新しい事業が出来ないか(例 山林のきれいな葉を高級料亭に販売する、カキの殻を水浄化に活用する等)、自社のリソースを活用して新しい事業が出来ないか(自社の営業組織を活用して他社商品の販売代理等)、なども含まれます。

テクノロジーに限定せず、地域リソース、企業リソースを活用してその用途開発を行うことで事業化するものです。

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