【新規事業】顧客創造と需要創造②
アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。
本日は、「顧客創造と需要創造」についてお話します。
顧客創造はドラッカーが提唱した有名な概念であり「顧客の潜在ニーズに応える商品を提供すること」などによって今までに無かった「新たな購買活動」を生み出すことです。
わかりやすい例では「ヒット商品」があります。例えば「タピオカドリンク」です。
この場合
ヒット商品売上 = 顧客創造による売上 = 需要創造による売上
となります。新規事業で言い換えれば
新規事業の売上 = 顧客創造による売上 = 需要創造による売上 (ゼロ→1のケース)
これはスタートアップやベンチャーではこれでよいのですが、既存企業ではこれでは物足りません。
既存企業においては
新規事業の売上 = 顧客創造による売上 < 需要創造による売上
でなければなりません。新規事業により既存事業の売上もシナジー効果で増加するため上記のような不等号となります。
例えば、「口紅のヒット商品」を生んだ時、その口紅に合うファンデーションやマスカラ―などの既存商品の売れ行きも同時に向上するという感じです。
このような状態となる新規事業、新商品を既存企業は求めているのです。
一方で既存商品、既存事業とカニバリゼーションしてしまう新商品、新規事業も存在します。
これは敢えて古いものを新しいものへ置き換えていく、意図的な新陳代謝です。自動車のモデルチェンジがその例ですが、事業そのものの新陳代謝が必要なケースもあります(例 富士フィルムのフィルムからデジタルカメラへ自ら転換した事例)。
自ら新陳代謝しなければ競合他社あるいは新規参入者に侵食され、最悪、駆逐されてしまいます。所謂、イノベーションのジレンマです。例としてコダックはこのイノベーションのジレンマに陥り、自ら新陳代謝できずに残念な結末を迎えてしまいました。
新規事業には以上のような3つの役割ともう一つあります。
- 顧客創造 (スタートアップ、ベンチャー)
- 更なる需要創造 (既存事業におけるシナジー効果のある新規事業)
- 新陳代謝
- 事業ポートフォリオの構築
貴社にとって現状あるいは将来、どの役割を担う新規事業、新商品が必要なのか明確にされることをお薦めします。それを弊社がお手伝いさせて頂きます。(サービス内容 | IB Designers (ib-designers.com))