【仕事力】必要十分条件とディール

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は、「必要十分条件とディール」についてお話します。

必要条件、十分条件、必要十分条件という言葉、高校数学で聞いたことがあると思います。これは数学においては証明問題を解く基本的なものですが、実はビジネスや私生活において毎日のように使われている論理なのです。

これを意識してビジネスを観察、考察することでよりグレードの高い折衝、交渉、ディール(取引成立)をすることが出来るようになります。

例を用いて説明します。ニーズとウォンツのところで話した例を用います。【新規事業】ニーズとウォンツ | IB Designers (ib-designers.com)

ニーズの「お腹がすいた」というのは必要条件に該当します。ウォンツの「ラーメン」は十分条件に該当します。後は実際にこのラーメンを購入して食べるか意思決定をするだけです。

この状態は、必要条件と十分条件が一応、揃っている状態です。あとは価格や見映えなどを観察して合致していれば「必要十分条件」を満たしていることになります。

この必要十分条件を満たしているものを意思決定することで取引が成立します。

逆に言えば、取引が成立している、とは必要十分条件を満たしているということを意味しています。

すなわち、必要十分条件を満たしていることが取引成立の前提条件であるということです。

もうひとつ例をあげて説明します。パン屋さんへパンを購入するために訪問しました。このとき既にパンが欲しいというニーズ(必要条件)が存在しています。

実際にパン屋さんへ行きました。パン屋さん自体は十分条件ではありません。パン屋さんを購入するニーズはないからです。パン屋さんに並ぶ「様々なパン」が十分条件となります。

しかしひとつも欲しいパンがなかった場合、そのパン屋さんの中には十分条件は存在しなかったということになります。

さて、様々なパンをみてどれを購入するかを検討します。これが必要条件と十分条件のすり合わせをしている状態です。その結果、美味しそうで、価格も手頃なパンを購入します。

パン購入=取引成立、です。すなわち、すり合わせをした結果、「必要十分条件」となったパンを見つけることが出来たということです。

取引成立 = 必要十分条件 かつ 意思決定

なのです。

良い取引を成立させたければ、「必要条件は何か」「十分条件は揃っているか」「これらが整合する必要十分条件を見出せるか」という論理的思考を行うことが大切なのです。

何となく思考している状態と意識して思考している状態では圧倒的に差が出てきてしまいます。トレーニング方法は「成立している取引をリバースエンジニアリング」することです。

まずは結果から逆に学んでいって下さい。

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