【新規事業】必要十分条件とマーケティング

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は、「必要十分条件とマーケティング」についてお話します。

必要条件、十分条件、必要十分条件という言葉、高校数学で聞いたことがあると思います。これは数学においては証明問題を解く基本的なものですが、実はビジネスや私生活において毎日のように使われている論理なのです。【仕事力】必要十分条件とディール | IB Designers (ib-designers.com)

テストマーケティングやマーケティングにおいても重要な考え方ですのでご紹介します。

テストマーケティングの主目的はターゲット顧客に対して「ニーズがあるかの確認」と「自社の新商品に対する購買意思があるかの確認」です。

「ニーズがあるかの確認」は必要条件の確認を意味しますし、「自社の新商品に対する購買意思があるかの確認」は自社の新商品が十分条件を満たしているかの確認を意味します。

そして実際にターゲット顧客が自社製品を購入するかどうかは、「競合他社製品(他の十分条件)」と比較したり、ニーズに対応した商品になっているかを顧客が精査し、結果として、必要十分条件を満たす商品があったら購買の意思決定をするという流れとなります。

必要十分条件が整ったとしても実際の購買の意思決定には障壁(活性化エネルギー)があり、これを超えられなければ購買の意思決定(ディール成立)には至りません。

テストマーケティングでは上記のような観点での確認作業を進めていくことになります。単にPDCAサイクルをぐるぐる回すという単純なものではないのです。

マーケティングにおいても必要条件、十分条件、必要十分条件という論理的思考が行われています。

例えば、「缶コーヒーを購入する意思決定」を従属変数とし、ブランド名(味、香り含む)、サイズ、デザイン、価格などを説明変数として重回帰分析したとします。

この中で有意水準にありt値も十分大きく、説明変数として認められる変数の中で影響度の大きい変数に着目してマーケティング計画を立案していくというのが効果的なマーケティングとなります。

缶コーヒーを飲みたいというニーズ(必要条件)は既に存在する中で、「購入の意思決定の障壁を超えさせる」ための施策の項目が説明変数となります。缶コーヒーという商品は十分条件ですが、これを必要十分条件となるまでニーズと整合させるために十分条件側の説明変数を変化させ、購入意思決定という活性化エネルギーを超えさせることをマーケティング(値引き等)で実施するのです。

活性化エネルギーを超えたときに購買の意思決定がなされ、ディール成立となるのです。

企業の目標はディール成立ですので、そこまでのプロセスを必要条件、十分条件、必要十分条件という論理的思考で整理し進めているのです。

以上必要条件、十分条件、必要十分条件という論理的思考がビジネスで重要であることをご紹介しました。

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