【仕事力】経営戦略とその体系

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は「経営戦略とその体系」についてお話します。

経営戦略とは端的に言えば、「経営目標を達成するための方向性、活動方針、資源配分」のことです。不確実性の高い状況下においては、経営目標は一旦置いておいて、外部環境に柔軟に適用していくという経営戦略も存在します。

経営戦略は、企業の競争環境、市場トレンド、資源制約などを考慮し、どのようにビジネスを展開していくかを定めるものです。企業の方向性や目標を明確にし、競争優位性を持つためのアプローチを考えるため、企業にとって非常に重要な役割を果たしています。具体的には、成長戦略、市場進出戦略、製品開発戦略、資本配分戦略、人事戦略などが含まれます。

このように経営戦略とは企業の置かれている環境や不確実性などにより変わってくるもので具体的に決まったテンプレートがあるわけではありません。

しかし経営戦略を策定する際、会社の基本的な体系を理解しておく必要があります。まず会社とは社会の公器であるため、その存在意義を定義する必要があります。具体的には「経営理念」です。最近ではパーパスとも呼んでいます。

経営理念とは、会社が社会、顧客、従業員などに対して表明する企業の存在目的、理想、行動指針、価値観などを定義したものです。古くからの日本企業の場合、社是や社訓という形式で明示されていることが多いです。

経営理念の次は「経営ビジョン」を内外へ示します。経営ビジョンとはその企業の目指す理想的な会社の状態であったり、実現したい社会であったりします。具体的に実現したい状態ですから、経営理念と異なり、そうなりたい期日があります。通常、中長期的なイメージを示すことになります。

経営ビジョンの次は「経営目標」の設定です。ビジョンはなりたい状態ですが、目標は具体的な数値目標などを設定します。売上だけでなく、顧客数、リピート数など会社経営を成長させていく重要な要素の目標を決めます。

経営目標の次は「それを実現する経営計画」の策定となります。経営目標は数年後の目標ですが、計画は年、四半期ごとレベルの目標と実行計画となります。

これらのベクトルが整合していないと、戦略が冗長となり、経営目標に対する組織のパフォーマンスが低下してしまいます。これらの整合を取りつつ、管理層、従業員が自律的に行動できるように行動指針を策定します。

行動指針とは、従業員の行動規範を具体的に示したものです。クレドと言われるものもあります。

これにより、管理層、従業員が経営理念、経営目標と整合した(ベクトルの合った)自律的行動ができるようになります。

一人一人をイチイチ管理している組織はスピード感がなく、指示待ち社員となり、様々な意見や多様性を反映した活動が出来ず、生産性の低い組織となってしまいます。

以上の要素を設計することが経営者にまず必要なのです。

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