【新規事業】M&Aの長所・短所

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は、M&Aの短所・長所についてお話します。

M&Aには以下の長所があります。

①事業展開の迅速性
 既に事業を行っている企業の経営基盤(顧客基盤や信頼を含む)をそのまま利用できるため、自社でゼロから資源などを投資し事業を展開するよりも迅速に開始することができること。すなわち、未来の時間を買うことができます。

②事業展開のリスク
 既に事業を行っている企業は様々なリスクに対応した結果、存続しています。例えば、そもそも顧客ニーズがあるのか、いくらで売れるのか、黒字化できるのか、トラブル対応など様々な不確実なものが解決済です。このことから自社立ち上げの新規事業で避けることが出来ない事業失敗リスクが低くなるメリットがあります。

一方でM&Aには短所もあります。

①経営統合の困難性
 企業ごとに組織文化は異なり、また情報システムも異なっているため、資本的に統合すれば簡単に融合するものではありません。例えば、被買収企業の従業員は買収企業から不利な立場に追いやられることもあり、被買収企業側の従業員のモラール低下、離職をまねき、当初想定していた事業価値よりも低くなる可能性があります。特にスタートアップ企業を大企業が買収する場合、組織文化、意思決定のスピード等全く異なるため大幅なモラール低下をまねくリスクがあり要注意です。

②情報の非対称性
 M&Aが限られた情報をもとに行わざるを得ないため、買収する側が被買収企業の情報を十分つかむことは困難です。またM&Aの際、仲介事業者を活用する場合、仲介事業者はM&Aを成立させたいため買収する側にとって不都合な情報を収集することを怠るかもしれません。

短所の部分を考慮して最終的には買収プレミアムを精査する必要があります。

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