【新規事業】ゼロではない

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は、新規事業開発の議論において時々出て来ます「ゼロではない」についてお話します。

新規事業に限らず、不確実性のある何かを意思決定する際、会議において「ゼロではない」という発言がしばしばあります。

正直これは意思決定基準にはなり得ませんが、これで意思決定してしまっている場面があることも事実です。これで説得されてしまう。理由はこれは真実だからです。しかしダメなのです。

なぜ「ゼロではない」は意思決定基準にならないのか。それは「不確実性があるという前提がある時点でゼロ%を証明することは不可能」だからです。逆に不確実性がない案件であれば誰もが同じ決定を下します。換言すると、わざわざ意思決定するような案件ではないということです。

意思決定とは「未来への決断」ですから必ず不確実性があります。従って「ゼロではない」は確実に真実なのです。それを否定することは誰にも出来ません。

よって「ゼロではない」を意思決定の基準に入れてしまうと「すべての可能性を選択する」という意思決定となってしまい、現実的ではありません。

すなわち「ゼロではない」は意思決定において不適切であり「その可能性は20%以上ある」という定量的な「確率論」で議論をしなければ最良の意思決定は出来なくなります。

「ゼロではない」という発言が出たら注意してください。「ゼロではないのはわかるが、具体的にその可能性は何%と考えているのか」と質問を返すのです。

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