【仕事力】ピグマリオン効果の活用

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は「ピグマリオン効果の活用」についてお話します。

ピグマリオン効果とは生徒が教師からの「期待を受けると成績が上がるという現象」のことです。生徒が子供・教師が親、生徒が部下・教師が上司でも同様です。

ピグマリオン効果は部下の指導で注目されていますが、相手(部下)に少し頑張らないといけないが「期待に応えよう、期待に応えられる」と思ってもらう必要があります。

そのように感じてもらえるポイントを紹介します。

<実現可能な目標設定をする>

目標が高すぎると達成できなかったときに部下は自信を失いますし、最初から「無理そう」と思ってしまいいくら期待していると声をかけても効果はないでしょう。過剰な期待はストレスでしかありません。部下の自律的行動を促すのではなく、我慢を強いるだけになってしまいます。よって「実現可能な目標設定」をすることが必要です。

新規事業や世界初技術開発などは不確実性が高くチャレンジングな目標となりますが、そのような場合でもそこにたどり着くまでの工程を細分化してマイルストーン(小目標)として実現可能な目標を設定すればよいのです。

<部下に裁量権を与える>

部下が業務をある程度自由に自分の裁量で実施できるよう裁量権を与えることです。もしこれをせず上司からの指示が多いと自律的な行動を阻害し、思考を停止させ、最終的にはモチベーションが下がるからです。指示は思考を停止させ、自律的行動にブレーキをかけてしまいます。緊急時以外は指示は最小限に留めるのがよいでしょう。

<頻繁なコミュニケーション>

「期待しているよ」という言葉だけでは期待されているとは思ってもらえません。監視ではない頻繁なコミュニケーションをとって「君の業務に関心がある」ことを定期的に発信してください。「この業務は重要でありしっかり完遂しないといけない」と思ってもらえます。逆に放置(権限移譲ではない)、無関心は期待されていないと思われてしまいピグマリオン効果は期待できなくなります。

<仕事のプロセスを褒める>

結果が出るまで長い時間がかかる業務(研究開発、社会実証試験など)もあります。また結果だけを褒めると1度しか褒めることが出来ません。仕事のやり方などプロセスを褒めるようにしてエンハンスしていきましょう。またプロセスに上司が関心をもち、助言をすることで「伴走」してもらっていることが部下に伝わり、ひとりで不安にならず安心して仕事を進めていくことができます。

注意点として、仕事でいくら褒められても昇進や昇給がなければ部下は不信に思ってきます。人事評価基準と整合するように上司は業務設計する必要があります。

一方、上司にとってもメリットがあります。上司が管轄する業務を適切に設計できマネジメント力が向上すること、部下からの報告・連絡・相談などのコミュニケーションが円滑になることで組織としての高いパフォーマンスを発揮できるという上司にとってもメリットが大きいのです。

モチベーションを高めるものとしてホーソン効果というものもあります。

ホーソン効果とは周囲に注目されたときに結果を出そうとする心理のことです。例えば、参加者200名の研究発表会での発表、経営会議資料作成などになると入念に準備した経験はないでしょうか。

日常的にはピグマリオン効果で部下のモチベーション向上と成長を促し、時々晴れ舞台を設定してあげることでホーソン効果も取り入れていくのがよいでしょう。

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