【仕事力】経営資源とは

アイビーデザイナーズ代表 細野英之 です。

本日は「経営資源」についてお話します。

経営資源とは、企業活動を推進していく上で役に立つ機能、ビジネス要素、システム、能力などのことです。主要な経営資源は、一般的に「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われておりそれぞれ密接な関係があります。またこれらの資源は、企業の経営戦略を実行する上で欠かすことができず、競争優位性を確保する上でも非常に重要な役割を果たします。

  • ヒト(人的資源)

まず創業者であるヒトがいなければ企業は存在しません。会社を作るヒトがまず必要です。創業者一人で事業を推進することは困難であるため、人材(ヒト)を採用します。

これらのヒトは、会社が保有する独自の経営資源であるモノ・カネ・情報を動かす資源となります。ヒトがカネを動かし(金融市場から資金調達したり、購買で支払ったり、顧客から収受したり)、ヒトがモノを作り、ヒトが情報を集め活用しています。

ヒトは経営資源を活用する中心にあり、企業における改善や新商品開発などゴーイングコンサーンを考える主体でもあり、経営資源として重要な要素です。

このように人的資源は企業の従業員や経営陣、社員のスキルや能力、経験、知識などを指し、組織内の人的能力の開発や強化によって、企業の競争力を向上させることができます。

  • モノ(物的資源)

企業が製品を生産するために必要な施設、設備、機械、原材料、在庫などの物品を指し、製品の品質向上やコスト削減などに役立ちます。さらに会社が所有する備品、パソコン、事務所、営業所、工場設備、不動産なども含まれます。

従業員の生産性を高めるためには、適した自動化、デジタル化が必要であり、それらのモノを会社は整備する必要があります。また良い研究をしてもらうためには最先端の装置も必要となるでしょう。

また賃貸事業や宿泊事業を行っている企業などは好立地な不動産を所有していれば、貴重な経営資源になります。

  • カネ(財務資源)

財務資源は、企業が事業活動を行うために必要な資金や資産、負債、キャッシュフローなどを指し、主に運転資金と投資資金があります。運転資金とは、会社を運営していくために必要なカネのことであり、原材料費、光熱費、オフィスの賃貸料、社員の給与、営業交通費など短期間で常に必要となるカネのことです。この資金がショートすると会社運営が滞ってしまいます。

投資資金は企業の将来の成長のために使うカネのことです。これは長期的な展望に立って戦略的に使うカネです。

また運転資金であっても、戦略的に強化したい事業などには多く充てたりします(選択と集中)。限りあるカネ(資金)をどう配分してどう使うかを考えることは経営の重要な意思決定であり、企業の将来性に大きく影響します。

  • 情報(情報資源)

情報化社会において情報は企業経営にとって益々重要となっています。情報とは、営業情報(顧客情報、競合情報)、取引先情報、自社が開発した技術、ノウハウ、特許権、著作権、商標権、意匠権、ネットワークなど会社が独自に所有している無形資産や各国の政策情報、業界情報など一般的な情報も含まれます。

価値の高い独自の無形資産はM&Aなどの際、高く評価されます。逆に言えば、これらは競争優位の源泉となるものです。また無形資産は統合報告書に記載する要請が高まっています。

また最近では、これら4つ以外に、「会社組織」(組織文化や価値観)、「ブランド力」、「優れた経営戦略(ビジネスモデル含む」、「生産性の高い経営システム」なども優れた企業に必要な資源として認識されてきています。

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